今の時代、バツ1はもうそれほど珍しくはないけれど、バツ2ともなるとまだまだ世間様からの印象は良くないなぁ・・と感じています。
バツ1の頃は「バツ1になっちゃいました~」と明るく話せたのに、さすがにバツ2ともなると、事実はどうであれ人間性を疑われてもおかしくないなぁと思ってしまって数人の友人を除いては他人にわざわざ打ち明けることもしていません。
失敗した~と思ったのは息子関係のママ友さんにポロっと話してしまったこと。
学校でたまにしか会うことがないから会う度にまさにバツが悪そうな顔をされてしまうのです。
いい人だからきっと気を遣ってしまうんだろうなぁ。
中途半端な知り合いには話さない方がお互いのためだとその時悟りました・・。
一度目の結婚は遠い遠い昔の22歳でした。
学生時代に4年間つきあっていた彼とは就職を機に遠距離恋愛となりました。
1年早く就職していたわたしはとあるメーカーでショールーム受付の仕事をしていましたが、直属のおじさんの上司とあまり馬が合わなかったことや、日常の束縛から逃れたいといった願望などもあって1年で退職し、フリーターになりました。
この頃フリーターって、ちょっと憧れだったんです。
年代ばれますが、当時大人気のとんねるずさんのお見合い番組『ねるとん紅鯨団』は、確か男女15対15くらいの人数で開催されていて、とくに男性の職業:フリーター の割合がものすごく高かったんです。
そしてフリーターであることはけしてマイナスな印象ではなく、自由に生きている人!みたいな好印象なイメージがありました。
今じゃとても考えられませんが、さすがバブルの影響はすごかったんだなぁとしみじみ思います。
彼の赴任先は飛行機に乗らないと会いに行けない距離でしたが幸いフリーターで融通の利く生活だったので、数か月に一度の頻度で会いに行っていました。
この頃は20代前半で結婚する女性が多く、女性は25歳過ぎたら売れ残りのクリスマスケーキだとも言われていました。
学生時代の彼と卒業して数年でゴールインするのが王道・・とまでは行かなくてもそんなケースは多かったように思います。
そんな空気もあってかわたしたちも早々に結婚を決めてしまったのでした。
後になって思うのですが、若さゆえ精神的に未熟なまま結婚してしまった感は否めません。
離れていたからこれで一緒にいられるようになる・・くらいの気持ちでした。
そしてこの結婚生活は2年と持たず終了するのです。
よい妻になろうと『素敵な奥さん』を読んだり、料理教室に通ったり、自分なりに頑張っていたと思います。最初のうちは、上手くいっていました。
でも、次第にあることで険悪な雰囲気になることが増えました。当時、二人の間では体重の話題はいつしかタブー案件になっていました。
彼は元々ガリガリに近い体型でわたしは普通体型でした。(160㎝ 50kg)ですが、つきあっていた頃から変わっていないのに、結婚してからやけに太ったと言ってくるようになりました。そこからケンカになり、わたしが後2か月で5キロ痩せることが出来なければ別れるという結論となりました。
バカバカしい話ですが、この時はかなり深刻な状態でした。
この頃彼がわたしのことをものすごく冷めた目で見ているのを感じていましたが、わたしは痩せたらまた認めてもらえると思い、ダイエットで炭水化物を抜いたり苦手なプールに通ったりしながら体重を落としました。日が経つごとに目に見えて痩せて来た自分の姿をうれしく感じると同時に何か言いようのない孤独感も感じるようになって行きました。
そして約束の期日が近づくに連れて、だんだんとわかって来たんです。
体重の問題じゃないんだな・・と。
もし、目標の体重になったとしても、もうわたしたちはやっていけないだろうと。
いくら痩せようがすでに彼の心が離れているのを日々の生活から肌で感じていました。
何でもいいからわたしの弱点を責めたかったんだ。
そう気づいた頃に-5kgの期日を迎え、結果は目標に1kg届きませんでした。
この時彼はわたしの体型を見ながらピタリと体重を当てました。
どうしてわかったんだろうって少し不思議に思いました。
この時には一緒の空間に居ても孤独。勝手に涙が流れているという状態がよくあり、もうこんな状態で二人一緒に居ても意味がないと思いました。
離婚を決めた時は、自分が離婚するなんて思わなかったなぁ・・。
他人事だと思っていたのに。
バツ1になるなんて・・。
とやっぱり思いました。
この頃、ラジオからよく安室ちゃんの『Don't wanna cry』が流れていました。
この曲聴きながらどうなるかわからない未来に思いを馳せたなぁ・・。
当時、彼の同僚の奥さんたちとのおつきあいがあったので、離婚することを話した時に、
「彼ひどいね」
というようなことを言われました。その時わたしは
「でも、世の中には浮気されて別れる人もいるんだからそうじゃない自分はまだ恵まれているんだと思います」
なんて言っていたんだけど・・。
わたしはなんてお人好しでバカだったんだろうって後で知ることになるんです・・。